先月、常勤、非常勤対象の研修の際、国語文法についてプレゼンしました。
外国人に日本語を教える際、国語文法では無理だってことくらい知っています。
けど、外国人に教える日本語の文法を日本人が学ぶ時、国語文法を知らないと、何を言っているのかが分かりません。そんな単純なことすら理解できず、ろくに国語文法を知らない一般人が日本語教師を目指して日本語文法を学んでも、理解に苦しむだけでしょう。
もっと言うなら、第二言語習得、なんて大げさな話まで行かずとも、学校で教わった英語すらろくに分からない一般人が日本語教師を目指す、なんて言っても、やはり厳しいでしょう。
大前提として、第二言語習得、とまで行かずとも、それなりに外国語を身に着けた人間でなければ、外国語習得の方法やら難しさが理解できないのは、社会一般の常識で考えても分かりそうなものです。
そう。
海辺の監視員、ライフセーバーになろうとする方が、1から泳ぎを学ぶようなもの、と言った感じでしょうか。
国語文法。
主語、述語、修飾語なんて、9歳、10歳の小学生が勉強します。
私立中学をお受験する小学生なら、涙を流しながら必死にマスターします。
自立語、付属語、単語、品詞なんて、12歳13歳の中学生が勉強します。
これらを日本語教師が知らないなんて、全くもって論外です。
これら国語文法をマスターして初めて日本語文法に入っていきます。
1から日本語文法をマスターするより遥かに楽ですし、理解が膨らみます。
それ以前に、なぜ国語文法では外国人に教えられないのか、国語文法を知らずに何を偉そうに口にするのでしょうか、世の日本語教師は(嘲笑)。
小学生が学ぶ『文の成分』、日本語の構造を理解するうえで大切ですよね?
私立中学をお受験する子どもたちなら、重文、複文、単文すらマスターします。
私立中学をお受験する子どもたちなら、重文、複文、単文すらマスターします。
中学生が学ぶ『品詞』、単語分けから入り、10品詞(参考書によっては11品詞)を学習します。
国語文法が10品詞なら、日本語文法は?
形容動詞と助動詞(学者による)を省いた8品詞です。
8品詞、ちゃんと知ってますか?
…って聞きたくなるような(自称)日本語教師の方ばかりで、しつこく突っ込もうものなら発狂しちゃいます(笑)。
あなたの常識、大丈夫ですか?
…って、救急車だか110番だかのCMで言ってましたよね(笑)?
そう。
金儲けに走った経営者が、日本語教育のこともろくに分からず、ただ法務省(入管庁)の告示基準に合わせて、在職年数だけで教務主任を配置すると、こういうろくに日本語の知識もない(自称)日本語教師が主任教員をしちゃうんです。
その結果が『日本語教育の質の低下』です。
ミミーが日本語教師になったのは、20世紀末でした。
それまでバブル経済崩壊後の氷河期時代ってのが起きていて、いい加減な日本語学校が次々と潰れていきました。
ミミーは、その激流の中を生き残った日本語学校で日本語教師を始めたので、非常にクオリティーの高い教務の日本語学校でした。
当時、未だ『パワハラ』なんて言葉はありませんでしたので、先輩のオバハン先生たちにいぢめられました(笑)。
きつい言葉も投げかけられながら、1人前になっていったんです。
3年も修業を積めば1人前だ、なんて言われる時代でした。
その3年が、今回、文化庁によると『初任』と言われるレベルとされています。
この3年に、どんな教務主任に出会うかによってその先生のその後の日本語教師人生が決まります。
運が良ければまともな日本語学校。
運が悪けりゃ日本語教師生命終わり。
日本語教師養成講座で学んだ知識とスキルをちゃんと使いましょう!
日本語教育能力検定試験合格のために身に着けた知識とスキルをちゃんと使いましょう!
それ以前に、語学教師としての専門性を身に着けるなら、一般人が常識として知ってなければならない義務教育で教える知識を、一般より少しばかし詳しく知っていましょう!
外国語として日本語を学ぶ学習者を教えるなら、まずは自分自身が外国語学習をちゃんと経験しましょうよ!
こんな改革が始まっています。
コメント