公認日本語教師になるためには、例外なく試験を受けなければならない、なんて案が出ている話をしましたが、それらに対し、意見書(というより抗議文)が出されたようです。
こちら↓のサイトの


はい。
ここで改めて確認いたしましょう。

文科省(文化庁)は、独占名称と言っています。
つまり、この名称を使いたければ教育実習を受け、試験を受けなさい、と言っているだけです。別に、この資格を持っていなければ日本語教師を名乗ってはいけない、とは言っていません。この資格を名乗りたければ教育実習を受け、試験を受けろと言ってるだけです。

では、法務省(入管庁)は?
法務省は、法務省告示校の告示基準を決めるだけです。
類型『留学』認定機関は、公認日本語教師を置かなければならない、ただそう決めるだけです。
何の問題もありません。

しかし、現在、勤めている法務省告示校の日本語教師はどうなるのか、という問題が生じます。
そんなこと、法務省(入管庁)には知ったこっちゃありません。なぜなら、文科省(文化庁)が新しく創設した国家資格を持つ人間を配置しなさい、と言っているだけですから。
その国家資格を決めるのは文科省(文化庁)ですから!

意見文の内容、一見、もっともらしく見えますが、なぜ『最初の段階では無条件に公認日本語教師の資格を与える方向で行ってたのが今のように変わった』のかに触れていません。
日本語教育機関の現状に精通した者が審議を行い、現状に即した基準を作成し、審査が行えるようにしていただきたい
…と、これまたもっともらしいことを書いていますが、一番、日本語教育機関の現状に精通した者は、何をかくそう法務省(入管庁)留学審査部門でしょう。

前回の記事でも書きましたが、この論文。

日本語学校の8割以上が偽装留学生頼み。
これらの動かぬ証拠を握っているのは、他でもない法務省(入管庁)です。
適正校か、非適正校か。
日本語教師の職員数を、名義貸し等で水増ししている日本語学校がどれくらいあるのか、この手の動かぬ証拠を突きつけられたら、どう対応するのでしょうか。
日本語教育とは関係ない?
確かに、と言いたいところですが、そうでもないと思います。


スリランカの女性が入管で死亡しました。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/96348

本当に悲しすぎる事件です。
これを見て、入管はひどすぎる!と皆が思うでしょう。
けど、ちょっとまってください。
彼女を入国させたのは、他でもない法務省告示校、つまり、日本語学校です。

在留資格が下りるには、厳しい書類審査があります。
分厚い書類を用意して、各地方の入管に在留資格認定申請を行います。
その分厚い書類のほとんどの内容は、経済的な証明です。
日本に来ても、困らずにやっていけるほどの経済力があることを証明し、初めて在留資格が下りるのです。
ですので、日本に来てお金に困るなんてことはあり得ません
あり得るとしたら、偽の証明書を出して在留資格をだまし取った『偽装留学生』くらいなものです。
もちろん、コロナ禍で大変だということもあるでしょう。
けど、法務省告示校で日本語を学ぶ留学生たちは、今も昔も経済的証明が出来た留学生なのであって、お金に困るような留学生は、日本には入国できないはずです。

そんなこと、入管はわかってるんです!
もっというなら、こんな偽装留学生を入国させるための書類作成なんぞ、現地のエージェントだけではできません。当然のことながら、日本側の受け入れ機関、つまりは法務省告示校がグルでなければ、作れるものではありません。
そんなことも、入管はわかっているんです!
書類上、不備がないから、偽造書類だという証拠がないから、在留資格を認定しているだけで、実際、インチキなんてのは、法務省(入管庁)が本気になれば、完全にバレバレになることでしょう。
茅場町にあった入管の入り口には、

不正な申請をすれば困るのはオマエ自身だ

みたいな警告が貼ってありました。
今の品川入管にはあるのでしょうか。
それだけ不正な方法で在留資格を受けて悲惨なことになる事例があったということでしょう。

こちらの意見文、真面目に日本語教育やってる日本語学校からすれば当たり前の内容でしょうが、法務省(入管)からすれば、『どの口が言ってるんだ?』ってもんでしょう。
それだけ杜撰な日本語学校だらけなら、国家資格を有する者を配置し、告発の義務を与えようと考えるのは自然の成り行きです。また、偽装留学生だのみの日本語学校に、教育の質が確保されているなどと考えるほど常識はずれの人間もいないでしょう、…って、実際にはいるから大変なんでしょうが(笑)。

日本語教育機関の現状に精通した者』だって????
現地の仲介業者とグルになって、実際には貧しい学生を偽造書類を使って『経済的に問題なし』と虚偽の申請をして在留資格を騙し取って偽装留学生を連れてくる現状に精通している者のことでしょうか?

不利益をこうむらないように』?
インチキ(偽造書類を提出して在留資格を騙し取る)をして『偽装留学生』を入国させて利益を上げている業界団体が不利益になるのって、平和になるってことでしょ?

そうしなきゃ、うちの学校はやっていけないんだ!
…なんて言わないでくださいね。これでは犯罪者と同じ論理ですから。

常識で考えればわかりそうなものなのに…。

本気で、真面目に日本語教育をやってきた日本語学校、日本語教師からすれば迷惑千万
けど、圧倒的多数の日本語教師に専門スキルがないことくらい、実際に現場にいればわかりそうなものです。

この意見書、むしろ『墓穴を掘っちゃった』んじゃないでしょうか。

実はミミーたち、2003年の入管締め付けに怒り狂って、抵抗しようとしたことがあるんです。
けど、どこの日本語学校からも協力を得られませんでした。
いや、むしろ止められました。
うん。
藪を突っついて蛇を出しかねない、って考えた日本語学校が多かったんですね。
御上に生意気なことを言って、痛いところを突っつかれたらたまったもんじゃないって判断でしょう。
だから、とりあえず言うこと聞いて、捲土重来を果たそう、って考えたんでしょう。

じゃぁ、今回は?

蛇が出てこなければいい、なんて考えません。
むしろ、法務省(入管庁)も、文科省(文化庁)も本気になって、日本語教師、日本語学校の浄化を図ってほしいものです。

膿を出しきった方が良いんじゃないですか?

まともな日本語学校、まともな日本語教師が『なんちゃって日本語教師』の方々もろとも同じ扱いにされるのは不本意でしょうが、法務省告示校の歴史を知っていればそれが一番の治療だと思います。

それに、本当に『高度な専門性』を持った日本語教師なら、余裕で合格できるでしょ?
試験免除
教育実習免除
そんなことより、在職者、有資格者は受験料免除にすればいいだけのこと。
金がない?
予算ついたでしょ。

ボロがでまくりぃ~(笑)。


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master mimi