さて、今回から志望校の情報集めに関してお話しましょう。
今回、お話しするのはこちら、大学、大学院、専門学校の学費をはじめとしたお金の話をしたいと思います。
●まずは国公立大学。
学費の前に受験する際の検定料からお話したいと思います。
以前、EJU日本留学試験の日本語試験はTOEFLを参考にして作られたとお話しました。それで、EJUでは日本語のみで受験することが可能です。私立大学等では、日本語のみでの出願ができるところもあり、この場合の検定料は10,000円となっています。
そして、それにオマケと言ったら怒られますが、オマケでついているのが基礎学力科目試験です。ここらへんが、EJUとTOEFLとの違いになります。
これらの中から日本語も含めて2科目以上受験すると、検定料は18,000円となります。基本的に国公立大学の出願では、EJUの基礎学力科目試験も要求されるので18,000円で受験することになります。
その後の大学個別試験の検定料が17,000円となり、合計35,000円が必要となります。
因みに、日本人の受験生が国公立大学を受験する場合、共通テストと呼ばれる試験を受験することになります。これは数年前までセンター試験と呼ばれていた試験で、この受験料が18,000円となり、その後の大学個別試験の検定料が17,000円となっています。
実は、外国人留学生の検定料と日本人受験生の検定料の仕組みはこのようになっているのです。
ただ、国公立大学の場合、英語の外部試験の提出を求めてくる大学もあって、特に外国人留学生にはTOEFLを課すところが多いので、そのための受験料もバカになりません。事前に調べ、きちんと準備するようにしましょう。
次に初年度納付金です。
国公立大学では、国立であり公立の大学ですので、理系や文系と言った学部による差はありません。ただ、医学部と歯学部に関しては、卒業までの期間が6年となっています。
国立大学の初年度納付金は入学金が282,000円で、授業料が535,800円となり、合計で817,800円となります。それに対し公立大学の初年度納付金は入学金が約39万円、ここで、『約』と言いましたが、実は公立大学、ご存じかと思いますが、日本の都道府県、つまり、地方が経営していますので、大学によって学費が違うのでだいたいの目安として『約』とつけました。そして、授業料が約53万円、合計が約92万円となります。
そして、2年目以降は入学金を除いた金額となり、国公立大学を4年間の授業料は、国立大学で2,425,200円、医学部・歯学部だと6年で3,496,800円。公立大学は、4年間で約253万円、医学部・歯学部の6年間だと約360万円かかることになります。
ただ、2年目以降に限らず初年度も同じですが、入学後にも結構お金がかかりますので、その分もしっかりと用意するようにしましょう。
以上が国公立大学のお話でした。
●次は、私立大学です。
私立大学のポイントは、学部系列によって学費が違うという点でしょう。
先ず検定料ですが、これは大学によって多少異なります。
まず、人気のある私立大学では、日本留学試験の成績を求めてくるところがほとんどですので、受験しなければなりません。基礎学力科目試験まで受験した場合は18,000円。日本語のみだと10,000円になります。この8,000円をケチって日本語だけ受験するという留学生がいますが、あまりお勧めできません。試験の結果が思いのほかよく、もっと有名な大学へ出願したくなり、その大学が基礎学力科目の成績を求めていた、なんて例が、過去、いくつもありました。ですので、後々に備えて基礎学力科目も受験することを勧めています。
そして、この後、出願する大学での個別試験は、国公立の合計と変わらず、1校あたり35,000円程度となり、EJUの基礎学力科目まで受験した場合は合計53,000円、日本語のみでも43,000円になります。さらに、有名大学では、英語の外部試験の成績の提出まで求めてくるところもあり、最終的にはかなりの金額になってしまいます。
ということで、私立大学では、検定料も留学生を悩ませる出費となっていまので、大学によっては、様々な外国人優遇措置をとっています。例えば、個別試験では書類選考のみだと10,000円で、書類選考に合格してから再度、検定料を振込んだり、或いは、検定料を高くして、その代わり入学金を0円にしたり、様々な優遇がありますので、事前に調べて、出願先を選ぶようにしましょう。
続いて、初年度納付金ですが、前述のとおり、学部によって差があります。
まず、文科系、つまり、文系。
私立大学文系の初年度納付金では、入学金が約22万円。前述の公立大学のように大学によって違いますので、およそ平均の額として約をつけています。そして、授業料が約82万円。これに私立大学では設備費等と言った『その他にも学費が必要で、文系では約15万円かかります。合計約119万円になります。
つづいて、続いて理科系、つまり、理系ですが、こちらも学部によって違います。その平均として、入学金は約25万円、授業料が約113万円、その他として約18万円がかかり、合計約156万円となります。
以上が初年度納付金です。
この金額を基に、私立大学を4年間在学すると、
私立文系大学の初年度納付金を約119万円で、4年で合計約408万円かかることになります。
それに対して理系では、初年度納付金約156万円で、4年間の合計が約551万円かかることになります。
また、医学部・歯学部も私立大学では違ってきます。
医学部・歯学部では、入学金が約108万円、授業料約288万円、その他が約93万円、初年度納付金の合計は約489万円になります。そして、卒業までの6年間で、約2390万円かかることになります。
国公立に比べるとかなりの学費がかかりますので、お金に関してはきちんと準備するようにしましょう。特に理科系、医学部歯学部系は文系に比べてお金がかかりますから、成績よりもお金に困るような場合は、安い国公立大学を目指すようにしましょう。それで、私が指導する場合は、首都圏や都市圏の国公立大学は人気が高くて入りにくいので、地方の国公立大学をお進めしたりします。日本の都道府県には必ず最低1校の国公立大学がありますので、都会の喧騒を離れて、地方でのんびり学習するのも良いでしょう。
以上が、私立大学のお話でした。
●次に大学院ですが、大学院については大学や専門によって、それこそ納める金額が違いますので、おおよそでお話します。
まず、検定料はだいたい30,000円から35,000円の間と考えましょう。
そして、初年度納付金ですが、国立大学院では約82万円。公立大学院では、約70万円から100万円の幅があります。だいたい学部の授業料と同じくらいだと考えましょう。
そして、私立大学院文系が約80~180万円、理系では約100万円から180万円となっています。
本当に、何を研究するか、その専門分野によって変わってきますので、これらの数字はおおよその目安として考え、出願に際しては事前にきちんと調べるようにしましょう。
●最後に専門学校ですが、専門学校はそれこそ専門ですので、大学院以上に、専門によって学費が違ってきます。
検定料は大学の場合とほぼ同じくだいたい35,000円になります。ただ、専門学校も私立大学と同じで、外国人留学生の負担を少しでも軽くしようと様々な優遇措置を設けていますので、一応の目安としてください。
そして、初年度納付金ですが、こちら、今、テロップで流していますので、動画を止めるなどして確認してください。
土木・建築、測量:平均123万円
自動車整備:平均122万円
情報処理・IT:平均121万円
電気・電子・機械・その他:平均122万円
Game・CG:平均136万円
栄養・調理:平均140万円
製菓:平均176万円
理容・美容:平均130万円
保育・教育:平均107万円
介護福祉:平均103万円
社会福祉:平均126万円
簿記・ビジネス・IT:平均104万円
旅行・ホテル・観光:平均125万円
医療秘書・医療管理事務:平均114万円
服装・家政:平均113万円
語学:平均118万円
美術・デザイン・写真:平均120万円
音楽・演劇・映画・放送:平均138万円
法律・行政:平均105万円
スポーツ:平均120万円
動物:平均132万円
アニメ・声優・ゲーム:平均126万円
バイオテクノロジー系:平均125万円
看護系:平均108万円
臨床検査・診療放射線・臨床工学:平均144万円
理学療法・作業療法:平均177万円
柔道整復:平均153万円
はり・きゅう・あん摩・マッサージ指圧:平均174万円
歯科技工・歯科衛生:平均119万円
総平均:125.5万円
まぁ、だいたい大学の学費と変わらない感じですが、総平均の学費は、約125.5万円となります。
くどいようですが、私立大学も専門学校も、外国人留学生待遇をいろいろと用意してくれているところもありますので、これがすべてだとは考えず、様々な大学・専門学校を調べて下さい。
そして、大学同様、入学後にもお金がかかることをしっかりと認識しておきましょう。
そこで、ついでと言いますか、入学後の出費と言うことで、生活費についても、少しお話しします。
大学にせよ専門学校にせよ、日本の高校生が卒業後に通うとなると、自分の家族と一緒に住んでいる自宅から直接大学・専門学校へ通う場合、また、親戚や知人の家から通う場合、そして、引っ越しをして一人暮らしで通う場合と、いろいろなスタイルがあります。
これらに関し、全国大学生活協同組合連合会の調査によると、自宅から通う学生たちの月間の生活費は平均約63,000円、自宅以外、ひとり暮らしの学生は平均約124,000円かかり、およそ2倍程度の差がある、こんな調査データが発表されました。
そう。
これは日本人学生の例ですが、家族と一緒に住んでいる学生ならともかく、都会に出て一人暮らしをする場合、その条件は、外国人留学生と変わらないのです。
よく、日本の大学生・専門学校生はお金持ちだ、裕福だ、と言われますが、そんなことはありません。日本人学生だって、家庭の経済状況によって苦労しています。家族と一緒に住んでいるなら食事や家賃の心配はありませんが、地方から出て一人暮らしとなると話は別です。そんな日本人学生たちは、留学生同様、アルバイトをして生活の足しにしているのです。
外国人留学生が、日本の大学・専門学校に直接進学しない場合、まずは法務省告示校、いわゆる、日本語学校に入学すると思います。その際、在留資格を取らねばならず、大抵の場合、日本語学校が在留資格証明書交付取次機関となっていて、入管に申請するでしょう。
ところが、日本の入管は、日本での学生生活が、今お話したようにこれだけお金がかかることを知っています。そこで、海外からの留学希望者に対し在留資格を交付する際、留学全般における経費支弁者、いわゆるスポンサーの経済的な証明を厳しく求めてくるのです。まぁ、スポンサーと言ってもほとんど両親ですが。よって、入管から在留資格を受けるためには、スポンサーが、留学生の学費を全て支払い、月々70,000円以上の仕送りをすると誓約をした書類を提出しなければなりません。そして、そのスポンサーが本当にそれだけのお金を持っているのかを、何枚もの証明書を提出し、厳しい審査を受けて証明しなければなりません。それで在留資格が降りるのです。
嘘をついて日本に来ても、苦労するだけだよ、というわけです。
もちろん、在留資格『留学』でも、資格外の活動の許可を受ければ、週28時間に限ってアルバイトをすることが出来ます。しかし、これはもともと『社会勉強のため』に設けられた制度です。私も指導してて実感しています。日本人と会話する必要があるアルバイトをしている外国人留学生は、めきめき日本語の会話が上手になって行きます。それに対して、アルバイトをしない留学生は、なかなか会話力が上がりません。ですので大賛成です。
けど、このアルバイト、東京都の最低賃金に合わせて時給1,100円として計算しても、1週間で30,800円、1ヶ月を4週間で計算すると123,200円しか稼げません。
そう。
本当に生活費を賄うためには、経費支弁者の仕送りが必要なのです。
親に迷惑をかけたくない、などと無理して頑張らず、きちんと相談し、仕送りを受け、しっかりとした留学計画を立てて下さい。両親への恩返しは、就職してからいくらでも出来ますから。
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