【外国人留学生に対する生活指導:交通ルール②】

 東京には、首都を網の目のように走る首都高速道路があります。その首都高速道路の中に、山手トンネルというのがあります。中央環状線の南側部分の中央環状新宿線と中央環状品川線を合わせた部分をトンネルにして、長さは約18.2kmにも及び、自動車の地下鉄版とでも言えるほどの長さのトンネルになっています。
 以前、その山手トンネルを外国人が自転車で走っているのを動画撮影され、ニュース番組で報道されたことがありました。それを見てニュース番組の司会者も、見ている視聴者も「危ないですねぇ~」なんて感じたと思います。そして、そこを走った外国人の言い訳が「知らなかった」ということまで紹介されました。
 本当に「知らなかった」のでしょうか?
 
 これも私なんかの経験則ですが、本当に知らなかった可能性は大いにあります。

 日本に来たての外国人留学生に対し、日本での生活上の注意点を指導する際、交通ルールはとても細かく注意深く指導するようにしています。その際、前例を話したりするのですが、その前例として、首都高速を自転車で逆走した留学生がいる話をします。
 高速道路を逆走?
 驚くなかれ、これが非常に多いのです。

 東京を網の目のように走る首都高速道路を走った方ならお分かりかと思いますが、実はこの首都高、出口が複雑だったりします。そして、高速を降りて一般道に入るところは、うっかりすると日本人ですら間違って入ってしまうような形になっています。日本人ですらうっかり入ってしまい、慌ててバックして出てくるような『出口』ですから、外国人にとってよくわからないのが普通というところでしょうか?
 特に、川を渡る形になっている首都高速で、川を渡り切ったところにある出口など、留学生からすれば『橋の入り口』に見えてもおかしくないかもしれません。
 夜、アルバイトが終わり自転車で帰路についた留学生が、一般道とは一段高い所にある道路への入り口を見て、何気なくその坂道を上り、しばらく走っているうちにそこが高速道路であることに気づく。
 まぁ、東南アジアを旅行した方なら想像がつくかと思いますが、東南アジアの道路事情からすれば、そんなに怖くはないのかもしれませんが、それでもなかなか降りられない高速道路を走っているうちに怖くなるようで、慌てて先生に電話をして助けを求めた、なんて前例が何件もありました。

 そんな留学生に交通ルールを教えます。
 その際、ただ道路標識を示すだけでなく、こういった前例なども話し、限定して注意するようにしています。
 進入禁止のマークは世界共通らしいですが、他の日に書いた赤信号の話しと同じで、程度の問題です。日本で守らないとどうなるか、しっかりと教えるようにします。


 こんな事情を知っている日本語教師からすると、最初に書いた山手トンネルの外国人も、「知らなかった」というのがあながち嘘ではないと感じ、無責任なコメントをする番組の司会者には呆れてしまいます。

 「お・も・て・な・し」するんじゃなかったっけ(苦笑)?

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